遺言

遺言作成

遺言が必要な理由

なぜ遺言書を作る必要があるのでしょうか?最も大きな理由は、相続争い(争族:争続)を避けるためという一言ではないでしょうか。その他、ご自身で作り上げてきた財産なので、ご自身で行く先を決めておきたいとか、相続人以外の個人や法人への遺贈や寄付の場合、遺言以外では行う方法がありません。

  • 相続争いを避ける
  • ご自身で処分先を決めたい
  • 法定相続人以外の者にも財産を分けたい

などのときは、遺言書を作成することにより、目的を達成できます。

では、遺言書を作るには、何から始めればよいのでしょうか?

遺言書作成するためには何を準備すればよいでしょうか?

相続は、その人の作り上げてきた財産や代々受け継いできたものを、相続人に引き継ぐことです。では遺言書をつくる際に必要となるものは何でしょう?

財産や債務のわかる内容→ 財産目録を作成しよう

それだけで十分でしょうか?

特定の一部の財産を遺言で相続させるだけの場合、推定相続人の確認を省略することも考えられますが、相続財産が不動産などふたつとない財産である以上ある程度相続人間に差が生じてしまったり、逆にある程度特定の人に相続財産を集中させてあとを継がせたいと考えるのであれば、遺留分の配慮などをするためにも、推定相続人を戸籍等で確認することが重要です。

推定相続人はだれ?→ 相続人関係図を作ろう

それ以外はどうでしょう?

誰にどのような財産や債務を取得させようか?なんとなくはこれは○○、これは△△等と考えたことはあると思います。それを具体的にすべての財産となるとそこまで考えたことはないのではないでしょうか?またその前に、どういう方針で分けることにするのか?相続人以外の個人への遺贈や、法人への寄付は、あるのか?またそれらの個人や法人は受け取ってくれるのか?

遺言書原案を作成しよう

 

遺言の種類と作成手続

3つの遺言書

では実際に遺言書を作るとして、どんな遺言書があるのでしょうか?民法では、遺言書というものに、厳格な方式を定めて、その方式に則っているものにのみ効力を与えています。それぞれにあてはまらないものには、相続や遺贈の効力は発生しません。それを参考にするかしないかも相続人次第となります。確実に効力を発生させるためには、それぞれの方式の要件を満たした遺言書でなければなりません。

自筆証書遺言(民法968条)

誰にも知られることなく、自分一人だけで作成できるメリットがあります。しかし、全文を自署しなければならなかったり、日付の記載を要したりと、厳格な方式が定められています。その上、相続開始後、遺言検認の手続が必要となります。

自筆証書遺言の要件

  • 全文を自署する。
  • 自分で日付を記載する。
  • 遺言者が署名、捺印する。
  • 加除、変更する場合には、定められた方式を守る。

全文を自署する要件については、日付を含めて全文を自分で筆記する必要があります。握力の衰えた高齢者にとっては、厳しい条件となります。また他人の添え手などの援助を受けた場合、添え手をした者の意思が介入した形跡のないことが筆跡上で判定できる場合には、全文自署の要件を満たすとした判例等もありますが、万が一、他の相続人から遺言の効力に関して訴訟を起こされた場合には、本人の自署を証明することは難しいのではないでしょうか。

またその他、日付についても、○年○月吉日では、日付の記載がないものとして、無効と解されるのが原則ですし、押印も、認印でも良いのですが、本人が使っていた印鑑か判別しやすい市役所等に登録している印鑑を使って印鑑証明もつけた方が良いでしょう。押印に変えて、書道家や画家作家などの花押ではどうでしょう。書による花押は不可ですが、印鑑による花押は大丈夫です。また指印でも有効とする判例もあります。

遺言書の検認手続(民法1004条)

検認手続とは、家庭裁判所で『遺言の存在、内容、形状などを明確にしておく』手続です。証拠保全手続の一種で、効力を確定させる手続ではありません。公正証書以外の遺言については、家庭裁判所で検認手続を受ける必要があります。封印のある遺言書は、家庭裁判所で開封しなければならず、また検認手続を怠った遺言の保管者や発見者は、過料に処せられることがあります。その上、長期間検認手続を怠り遺言書を隠匿したと評価された場合、最悪相続権を失うおそれまであります(民法891条)。また、遺言書による不動産登記(相続遺贈を原因とする所有権移転登記)の場合、検認を受けていない遺言書では、受け付けてもらえません。(公正証書遺言では検認不要です。)

秘密証書遺言(民法970条)

全く内容の知られるおそれのない遺言ではありますが、公証人が関与します。

秘密証書遺言の要件

  • 証書の作成…自署でもワープロでも良い
  • 署名・捺印
  • 封入・封印
  • 公証人への提出等…封入後の遺言を公証人へ提出するため、内容がどんな内容かは、本人しかわかりません。
  • 公証人等による署名捺印…遺言者、2人以上の証人、公証人のそれぞれの署名・捺印が必要となります。

全文自署でなくても作成できるため、本人の遺言か否か、また適切な表現で法的瑕疵のない遺言か否かは、わかりません。後々問題となる場合も考えられます。

公正証書遺言(民法969条)

公正証書遺言のメリット

  • 法的に瑕疵のない遺言が作成できる
  • 誤解の生じない表現で遺言を作成できる
  • 口授することが出来れば遺言書を作成できる
  • 検認手続が不要
  • 紛争になることが少ない
  • 滅失、毀損、偽造、変造のおそれがない

公証人へ口授ができれば、遺言書が作成できます。ので、全文を自署できなくても遺言書が作成できます。また、不動産等の特定の物件について、誤解を生じない方法で特定して記載をしますので、安心です。また、遺言書の原本は公証役場に保管されますので、変造等のおそれがありません。

その他の遺言書

特別方式の遺言書

特別な事情があって時間的余裕などがない場合に、通常の普通方式の遺言(自筆証書・秘密証書・公正証書)の要件を緩和して、後に手続をすることなどを条件として、効力を認められる遺言もあります。

  • 死亡危急時遺言(民976)
  • 伝染病隔離者の遺言(民977)
  • 在船者の遺言(民978)
  • 船舶遭難者の遺言(民979)

死亡危急時遺言(民法976条)

死期が迫った者が、3人以上の証人の立会いの下に口頭で遺言を行います。

死亡危急時遺言の要件(民976条1項)3つ

  • 死期の迫った者が、証人3人以上の立会いのもとに、口頭で遺言を述べます(口授)。
  • これを証人の中の1人が書面に筆記します。
  • 筆記した証人がその内容を、遺言をした者と他の証人に読み聞かせるか閲覧させて、遺言者と他の証人が筆記の内容が正確なことを承認した後に、当該書面に証人全員が署名・捺印します。(遺言者の署名捺印は不要)

家庭裁判所での確認

作成後、家庭裁判所で確認(の審判)手続きが必要となります。作成後20日以内に確認の申立てを行はなければなりません。確認の審判は、あくまで遺言者の真意を確認する審判であって、遺言の有効性を確認する手続きではありません。

※作成後20日の期間経過したり、普通方式の遺言(自筆証書、秘密証書、公正証書)を作成できるようになってから6ヶ月を経過した場合は、効力を生じません。

死亡危急時遺言は、その名のとおり遺言者の健康状態が相当程度悪化している状況下での遺言となるため、遺言者の意識状態や認知能力などを含めその有効性や効力に争いが生じやすい傾向があります。しかし、遺言作成の準備を進めっていた矢先の急変等の場面では、最後の遺言の手段として活用できるものです。

公正証書遺言作成の流れ

遺言内容が決まっている場合

  • 遺言者が遺言趣旨を公証人に口授します。
  • 公証人が遺言者の口述を筆記します。
  • 公証人がその筆記を、遺言者および証人に読み聞かせまたは閲覧させます。
  • 遺言者および証人が、筆記の正確なことを承認し、署名捺印します。

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